謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 

近年、製造業における設計から販売に至るバリューチェーンでは、設計における3D CAD・CAEの活用や製造の自動化・ロボット化、販売でのビッグデータの活用など、さまざまなイノベーションが起こっています。しかし、バリューチェーン全体でかかるコストの大半を占める部品調達の分野では、100年以上目立ったイノベーションが起きていないのが現状です。事業継承などの問題も相まって、この30年で半数以上の町工場が廃業に追い込まれています。多品種少量生産の需要増加に伴い、部品調達の管理工数の削減や加工会社の収益向上は業界全体の大きな課題であり、発注側・受注側の双方においてテクノロジーを活用した改革が急務です。

 

こうした課題を解決すべく2017年11月に創業したキャディは、独自開発の図面解析・原価計算アルゴリズムに則った自動見積もりシステムによって、品質・納期・価格が最も適合する会社とのマッチングを可能にする製造業の受発注プラットフォーム「CADDi(キャディ)」の開発・サービス提供に注力してまいりました。おかげさまで、サービス提供開始から1年を待たずに約2000社の企業にご利用していただくまでに成長し、全国の提携加工会社の数も70社を超えました。

 

2018年は、3D CADからの自動見積もりサービスをリリースし大きな反響をいただいたほか、創業1年にして10.2億円の資金調達も完了し、社員数もこの半年で約7倍に増えました。これらはひとえに、当社を支えてくださっている皆さまのおかげによるものと、心より感謝申し上げます。

 

また、昨年は弊社のミッションである「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」を体感できる事例を、お客様や提携加工会社様からご報告いただく機会も数多くありました。昨年初めてお会いした際には3名で加工会社を営まれていた企業が「CADDi」からの受注増に対応するため数十年ぶりに新たな社員を雇われたり、これまで下請けとして買い叩きに困っていた企業が「CADDi」の黒字保証受注により安定的な経営ができるようになったことなど。大変やりがいを感じると同時に、身の引き締まる思いです。

 

2019年は、既存のサービスにおける日本トップ級のQCD(品質・価格・納期)体制の構築や、発注・受注側双方へのサポート体制の大幅向上に加え、機械加工品の取扱い開始やより幅広い3D CADデータへの対応などサービス・機能の拡張も進めていき、お客様の部品調達や提携加工会社様の経営の支援を引き続き行ってまいります。

 

今年も「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」ミッションの実現に向けてより一層挑戦してまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。

 

キャディ株式会社 代表取締役

加藤 勇志郎

 

■代表取締役  加藤 勇志郎(かとう ゆうしろう)

1991年生まれ、東京出身。東京大学経済学部卒業後、2014年に外資系コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2016年に同社マネージャーに就任。日本・中国・アメリカ・オランダなどグローバルで、製造業メーカーを多方面から支援するプロジェクトをリード。特に、重工業、大型輸送機器、建設機械、医療機器、消費財を始めとする大手メーカーに対して購買・調達改革をサポートした他、IoT/Industry4.0領域を立ち上げ時から牽引。100年以上イノベーションが起きていない製造業の調達分野における非効率や不合理を、産業構造を変革することで抜本的に解決したいと思い、2017年11月にキャディ株式会社を創業。モノづくり産業の本来持つ可能性を解放することをミッションに、テクノロジーによる製造業の改革を目指す。