経験差による違いを無くす。積み重ねたノウハウや経験を次世代に継承し、ベストなモノづくりを提供していく

業務の質の安定、向上の課題。探す人によって早さも、内容も変わってしまう。

　有限会社プランネットエンジニアリングは、平成10年に創業し、半導体製造装置を中心に、食品製造装置や医療機器関係の部品の金属加工を行っている。「ものづくりのプロフェッショナー」として、お客様の要望を満たす最適な製造方法を提案し、要求品質と納期を確実に守って製品を提供してきた。お客様からの信頼も厚く、日々多くの製品の加工を行っている。

　プランネットエンジニアリングでは、業務の質の安定と、さらなる向上に向けて幾つもの課題を抱えていた。課題のあった業務の１つが、見積もり業務だ。見積もり業務では、過去に受注した案件、または類似した案件の図面を検索し、そこから加工方法や材料などの情報を吸い上げる。それを元にして、材料価格の変化や、加工の違いなどの価格に反映させる要素を加味して見積額を決定していた。これにより、見積額の精度を上げている。

　しかし、今まで受注した案件は多数あり、検索対象となる図面は膨大な数であった。検索では、図面名や案件名などから推測して確認していくか、似た案件の図面を一つ一つ開いて確認することになる。該当の図面を探し出す早さや、探し出した類似図面の類似度の高さについては、経験によって個人差があった。

 

田上氏

「例えば、Ａさん、Ｂさん、Ｃさんと私がいたとして、私が一番、図面の内容も過去の例もわかります。私が主に図面をみて見積もりをつけているからです。図面を探すとなって、３人の誰かにお願いしたとします。Ａさんは、大体の図面の内容が分かって、違いも分かります。しかし、Ｂさんは図面の内容に関してはあまり詳しくはない。Ｃさんにおいては、図面を見ても何が書いてあるかよくわからない状態です。

探す早さが大きく違うだけでなく、人によって全く違う図面が出てきます。そもそも何が違うかわからず、探せないこともあります。誰にお願いしても同じように出来るようになれば、メリットとしてかなり大きいと考えていました。」

 

　課題はこれだけではない。業務の質に差が出ることにより、経験者に業務が集中し、属人化も進行していた。経験豊富な担当者が何らかの理由で業務を離れることになると、業務自体が回らなくなる。新たな人を入れたとしても、今までと同じ質の業務を遂行できるようになるまでには多くの時間が必要だ。同社では、このような状況を解決できるシステムを常に模索していた。

誰がやっても同じ結果を素早く出せ、業務の質が安定、向上。数年先を考えたシステムの導入。

　プランネットエンジニアリングでは、単純な繰り返しで手間だけがかかるような無駄な業務を無くしていくため、「良い」と判断したものを積極的に導入してきた。良いものは使う。無駄なものには使わないことを明確にしている。図面に対する業務の質の安定と向上に向けて新たなシステムを探している中で、その考え方に基づき、数社のシステムを検討していた。そこで選ばれたのが、図面データ活用クラウドCADDi Drawerであった。

 

桒田氏

「キャディは現場の意見を取り入れていく会社だと思った。5年先、10年先見た時に、今はこれで十分だけども、その先を考えないといけません。今まで弊社でも色々なシステムは入れていましたが、自分たちが伸びていくにつれて、１、２年で限界が来てしまう。CADDi Drawerは、ユーザーの要望を取り入れてこれからも進化していくと感じました。機能、性能だけでなく、そこも導入に踏み切った点です。」

 

　導入による効果について、桒田氏、田上氏はこのように語る。

 

桒田氏

「CADDi Drawerは痒い所に手が届く。処理能力が早く、探すのが圧倒的に速い。一括でバッと出てくるから、それだけでも時間が短くなる。」

 

田上氏

「誰がやっても同じ図面が出てくるのが一番助かります。また、今までは紙に情報を書いて私に回ってきましたが、今はペーパーレスで情報がやりとりできます。そこに情報も入れていける。過去にさかのぼってそれを見れば、情報がそこに書いてあるので、過去の情報を探す手間が無くなります。効率がかなり良くなりました。」

CADDi Drawerにより経験差による違いを無くし、知識、経験を伝えていく。

CADDi Drawerの導入により、プランネットエンジニアリングでは、見積もりにおける図面検索の速度、精度が上がり業務の質が向上した。誰が行っても結果がブレることなく、図面に対する知識、経験の少ない人でも対応が可能となった。属人化の解消にもつながっている。

プランネットエンジニアリングでは、CADDi Drawerの活用の範囲を広げていくことや、より効果的な活用方法をキャディと共に検討している。

 

田上氏

「今は情報を手入力しています。今後は、その情報も自動的に吸い上げて入れられるようになるでしょう。その作業がなくなれば、時間はさらに削減できると思っています。」

 

桒田氏

「売上を伸ばしていくことは大切ですが、私達はそれだけが目的ではなく、中身を重視しています。例えば、利益率であったり、稼働率であったり。そういうものをCADDi Drawerを使うことによって伸ばしていければと思います。今は30％ぐらいしか活かしていないものが、50％になるとか。こんな利益率が出るようになりましたとか。そのようにしていきたいです。

　そして、若い人がどんどん出てきてエネルギッシュに働くようになっていくとき、年を取った方は、ノウハウや経験を積み重ね次に継承することが必要です。ただ仕事をするだけでなく、次の自分を作る。システムも進化していくので、良いものは導入して、次を作る思いで使って欲しいと常に思っています。」

 

プランネットエンジニアリングは、CADDi Drawerを活用することで、今まで以上に「ベストなものづくり」を提供していく。